割増賃金の基礎となる賃金、割増基礎賃金計算、給料計算、給与計算、単価計算 横浜市神奈川区 特定社会保険労務士法人 行政書士法人 望月事務所

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割増賃金の基礎となる賃金

割増賃金の計算方法

 1か月あたりの割増賃金の総額の計算式
(割増賃金総額)=※A(割増賃金の基礎となる賃金)×(時間外労働時間数)×※B(時間外倍率)
※労働時間数、賃金額の端数の取り扱いについては、>> 賃金計算(割増賃金)の端数の取扱い

 ※A(割増賃金の基礎となる賃金)の計算式
※A(割増賃金の基礎となる賃金) (1か月の総支給賃金)−(法定除外賃金)
※C(1か月の平均所定労働時間数)
 ※B(時間外倍率)の一覧表
平日残業 1.25倍
平日深夜残業
(22:00〜5:00)
1.5倍
法定休日 1.35倍
 ※C(1か月の平均所定労働時間数)の計算式
※C(1か月の平均所定労働時間数) 365(366)日−(年間休日数) ×(1日の所定労働時間数)
12か月
・1年間は原則暦数です。ただし、就業規則に定めがあれば4月〜3月等の1年間とすることもできます。

割増賃金の基礎となる賃金の範囲

 割増賃金の基礎となる賃金は、労働の対価として支払われる賃金手当です。
 ただし、「算入しない手当(法定除外賃金)」(下表)の賃金手当は除きます。
 また、臨時に支払われる次のような手当であっても、割増賃金の基礎となる賃金となります。
  • 生産奨励手当 …全生産量が目標に到達した等のために支給されるもの。
  • 特殊作業手当 …特殊作業に従事した場合に支給されるもの。
  • 危険作業手当 …危険作業に従事した日について支給されるもの。
 賃金の範囲については、社会保険・労働保険・税務などでそれぞれの決まりにより、若干異なる場合があります。上記の賃金の範囲は労働基準法での割増賃金の基礎となる賃金についての説明です。

算入しない手当(法定除外賃金)

通勤手当  労働者の通勤距離または通勤に実際に要する実費に応じて計算され支払われる手当をいいます。一律に一定金額を支給する場合は、実際の距離に対応していませんのでこの通勤手当とはなりません。
宿日直手当  「通常の労働時間または労働日の賃金」とは、深夜ではない所定労働時間に労働した場合に支払われる賃金である。従って「宿日直手当」は、所定労働時間外になされる労働に対する賃金であるため、「通常の労働時間または労働日の賃金」には含まれません。
家族手当  名称が物価手当、生活手当などであっても、その実態が「扶養家族数またはこれを基礎とする家族手当額を基礎として算出された手当」については、家族手当に含まれ、割増賃金の基礎に算入されません。  しかし、扶養家族数に関係なく一律に支給される場合は、家族手当と称していても、実質的に家族手当ではないため、通常の賃金として割増賃金の基礎に算入されます。
別居手当  単身赴任手当等の世帯が二分されるための費用は、割増賃金の基礎に算入されません。
子女教育手当  子どもの教育費は、割増賃金の基礎に算入されません。
住宅手当  名称に関わらず、住宅に要する費用に応じて(定率を乗じる、段階ごとに支給額を変える等をして)算定される手当。
 住宅形態(賃貸か持ち家か)や住宅以外の要素(扶養家族数の有無)で額が変動したり、全員一律支給のものは「除外される住宅手当」に当たりません。
臨時に支払われた賃金
  • 臨時突発的事由により支払われたもの
  • 結婚手当など支給条件があらかじめ確定されているもの
  • 支給事由の発生が不確定であり、かつ非常に稀に発生するもの(私傷病手当、加療見舞金など)
1か月を超える期間ごとに支払われる賃金  賞与などであり、具体的には次の賃金になります。
  • 1か月を超える期間の出勤成績によてて支給される精勤手当
  • 1か月を超える一定期間の継続勤務に対して支給される勤続手当
  • 1か月間を超える期間にわたる事由によって算定される奨励加給または能率手当

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